同じ高校でも模試によって合格基準偏差値が違うのは何で?

偏差値のことでよく質問を受けるのが、
「同じ高校でも模試によって合格基準偏差値が違うのは何で?」というものです。

例えば翠嵐。全県模試では75、県模試は73、ステップは66、岡本塾は64、駿台は60が合格ライン。

このように同じ高校でも合格基準偏差値にばらつきがあるのは、
その模試を受けている受験者の属性がどのあたりに集中しているのかに関係しています。

では、それぞれの模試の受験者がどのような属性なのかを見ていきましょう。


まずは全県模試。

全県模試は一番開かれた模試と言って良く、どのような属性の生徒でも受験ができます。

具体的には大手塾・個人塾・個別塾の生徒、あるいは通塾をしていない生徒でも受験ができます。

幅広い属性の生徒が受けるので一番フラットな感覚で偏差値を見ることができるのです。

よって、翠嵐の合格偏差値は他の模試と比べて高めに出ます。


次に県模試。

県模試は塾に通っている生徒だけしか受験できない模試で、且つ、受験者の大半が臨海セミナー生ですので実質的に臨海セミナーの模試となります。

臨海セミナーは大手塾の中では一番幅広い層の生徒を集めています。

よって翠嵐の合格偏差値も全県模試に準じる数値となります。


ステップのオープン模試はほぼステップ生しか受けません。
そしてステップ生の学力は大手塾で一番高いので、受験者層の属性は学力高めです。

よって、全県模試・県模試とは異なりますので翠嵐の合格偏差値が相対的に低くなります。


岡本塾塾内偏差値は岡本塾生の中だけで偏差値を出した時の数値となります。

岡本塾生の平均偏差値は全県模試や県模試ベースで言うと偏差値65と、とんでもなく高い学力層の生徒が中心です。

また、岡本塾生はステップ生よりも更にレベルが高いので、岡本塾の翠嵐の合格基準偏差値はステップ偏差値よりも低く出ます。


最後に駿台です。

駿台模試は基本的に筑駒学芸大附属などの国立大附属、及び開成や灘、早慶MARCH附属などの最難関国私立高校、そして日比谷などの最難関都立高校を受験する生徒がメインで受験します。

よって駿台模試を受験する学力層は今までご紹介した模試とは完全に別のものとなり、全県模試・県模試の70超えの生徒が駿台模試で偏差値50を取れれば大健闘、といった塩梅です。

このように別格の模試となりますので翠嵐ですら偏差値60という数値になります。


以上、各模試の受験層の説明でした。

受験層が違えば偏差値の意味も変わるということです。


これは高校入試に限らず、中学入試や大学入試においても言えることですので、各模試の受験者層がどのくらいなのかという情報は常に頭にいれておいてください。


(参考)

「中学受験」

サピックス偏差値が一番低く出ます。

サピックスは御三家などの受験層が多く受けます。

次に日能研と四谷。

日能研と四谷は広い学力層が受けます。

よって、日能研や四谷の偏差値を基準としてお考えいただくと良いと思います。

偏差値が一番高く出るのは首都圏模試です。

首都圏模試は御三家などの受験層は受けません。


「大学受験」

駿台模試が偏差値が一番低く出ます。

駿台模試は特に国立理系に強いです。

次に河合塾。

河合塾が一番幅広い層が受けます。

よって、河合塾の偏差値を基準としてお考えいただくと良いと思います。

そしてやや偏差値が高めに出るのが東進。

一番偏差値が高く出るのがベネッセ模試。

ベネッセは高校で受験するケースが多いです。

しかし上位高校の生徒は受けませんので中学受験の首都圏模試のような偏差値が出ます。

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この記事を書いた人

横浜の妙蓮寺、菊名、大倉山にあり、翠嵐OBの塾長が未来の翠嵐生と一緒に頑張る塾。2018〜2020年入試で翠嵐、湘南の両校に3年連続で進学者を輩出した港北区内唯一の塾。2019・2020年入試で翠嵐・湘南の両校に2年連続で合格者が出たのはステップ、臨海、湘ゼミ、中萬、早稲アカ、岡本塾の6塾のみ。個人塾では岡本塾だけ!

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